加味温胆湯

加味温胆湯かみうんたんとう

🌿 この漢方を一言で言うと

加味温胆湯は、神経症、不眠症が気になるときに候補となる漢方です。

📖 解説

この処方を考える目安として、体力中等度以下で、胃腸が虚弱なという体質・状態に、神経症、不眠症などの症状が組み合わさっていることが挙げられます。
漢方では、同じ症状があっても、体力や体質、症状の組み合わせ、経過などによって適する方剤が変わります。そのため、病名や症状名だけで決めるのではなく、その人のからだ全体の状態を合わせて考えることが大切です。
特に「神経症」「不眠症」など、いくつかの症状が重なっているかどうかを確認すると、この処方が自分の状態に近いか考えやすくなります。

🌱 この処方の特徴

加味温胆湯は、神経症、不眠症が気になるときに候補となる漢方です。 体質や症状の組み合わせを踏まえて、処方全体として考えることが大切です。

🧩 方剤構成からみた特徴

加味温胆湯は、半夏、茯苓、陳皮、竹茹、生姜、枳実、甘草、遠志、玄参、人参、地黄、酸棗仁、大棗、黄連の生薬から構成されています。主な構成生薬を見ると、半夏(鎮吐・去痰・平喘などを目的に用いられる)、茯苓(利尿・鎮静などを目的に用いられる)、陳皮(理気・健胃などを目的に用いられる)など、それぞれ異なる特徴を持つ生薬が組み合わされています。実際の使い分けでは、生薬単独の働きだけでなく、処方全体と体質・症状を合わせて考えることが大切です。

📖 古典での位置づけ

『万病回春』に収載・由来する処方として位置づけられる。

🔎 現代の情報・エビデンス

日本東洋医学会のKCPG 2025では、「加味温胆湯」を処方名として扱った記載があります。対象として記載されている例には、認知症、アルツハイマーがあります。ただし、推奨やエビデンスの強さは対象となる病態やガイドラインによって異なるため、「KCPGに記載がある」ことだけで、この処方がすべての症状に有効と判断することはできません。

⚠️ 使用するときに知っておきたいこと

漢方薬も医薬品です。用法・用量を守り、説明書に記載された使用上の注意を確認して使いましょう。医師の治療を受けている方、妊娠中・授乳中の方、高齢の方などは、服用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談することをおすすめします。症状が続く場合や、服用後に気になる変化が現れた場合は、自己判断で長く使い続けず相談しましょう。

主な注意ポイント:特定生薬の重点注意なし(一般的な使用上の注意を確認)

こんな症状に適しています

神経症、不眠症

出典

一般用漢方製剤製造販売承認基準

成分・分量(一般用漢方製剤承認基準)

半夏 3.5-6、茯苓 3-6、陳皮 2-3、竹茹 2-3、生姜 1-2、枳実 1-3、 甘草 1-2、遠志 2-3、玄参 2(五味子 3 に変えても可)、人参 2-3、 地黄 2-3、酸棗仁 1-5、大棗 2、黄連 1-2(黄連のない場合も可) (遠志、玄参、人参、地黄、大棗のない場合もある)

効能・効果(一般用漢方製剤承認基準)

体力中等度以下で、胃腸が虚弱なものの次の諸症: 神経症、不眠症
📚 参考資料

本ページの解説は、公開されている学会・公的機関等の情報を参考に整理しています。医薬品の使用にあたっては、最新の添付文書等もご確認ください。