桂枝湯 45

桂枝湯けいしとう【45】

🌿 この漢方を一言で言うと

かぜのひき始めで、寒気があり、汗が自然に出ているような、体力があまり強くない人に考えられる漢方です。

🧭 推奨される証

太陽病虚証

📖 解説

桂枝湯は、かぜのひき始めに寒気や頭痛などがあり、汗が自然に出ているようなときに考えられる漢方です。特に、体力があまり強くなく、かぜをひくと汗をかきやすい人などが対象になります。

「かぜには葛根湯」とよく聞きますが、かぜの症状がある人すべてに葛根湯を使うわけではありません。漢方では、寒気があるか、汗が出ているか、体力はどうかなど、そのときの状態を組み合わせて漢方薬を選びます。

桂枝湯を考えるときは、「かぜをひいた」ということだけでなく、「寒気がある」「汗が出ている」「体力が弱め」といった特徴が重なっているかを見ることがポイントです。

🔎 この漢方を考えるポイント

  • 🌿 かぜのひき始め
  • 🌿 寒気がある
  • 🌿 汗が自然に出ている
  • 🌿 体力があまり強くない
  • 🌿 頭痛などを伴う

🌱 この処方の特徴

かぜのひき始めで、寒気があり、汗が自然に出ているような、体力があまり強くない人に考えられる漢方です。 一般用漢方製剤の承認基準では、「体力虚弱で、汗が出るものの次の症状: かぜの初期」が効能・効果として示されています。

🧩 方剤構成からみた特徴

桂枝湯は、桂皮、芍薬、大棗、生姜、甘草の生薬から構成されています。主な構成生薬を見ると、桂皮(発汗・解熱、芳香性健胃、駆風などを目的として用いられる生薬。漢方では感冒、身体疼痛、腹痛などを含む多くの処方に配合される。)、芍薬(鎮痛・鎮痙などを目的に用いられる)、大棗(補養・緩和などを目的に用いられる)など、それぞれ異なる特徴を持つ生薬が組み合わされています。実際の使い分けでは、生薬単独の働きだけでなく、処方全体と体質・症状を合わせて考えることが大切です。

📖 古典での位置づけ

出典として「傷寒論」が記録されている処方です。古典では処方を症状や体質などと組み合わせて考える枠組みの中で用いられてきました。現代では、製品としての使用にあたっては、該当する承認・添付文書等の情報を確認することが大切です。

🔎 現代の情報・エビデンス

日本東洋医学会のKCPG 2025の表では、「桂枝湯」を処方名として扱った記載を確認できませんでした。これは有効性が否定されたことを意味するものではありません。研究や診療ガイドラインの対象となる病態、証、研究方法によって得られる情報は異なるため、特定の症状に対するエビデンスを確認する場合は、該当する診療ガイドラインや学術論文を個別に確認することが大切です。

⚠️ 使用するときに知っておきたいこと

この処方を使うときは、まず添付文書の用法・用量と使用上の注意を確認してください。特に、次のようなポイントは知っておくと安心です。

【甘草を含む処方】
甘草を含む漢方薬を長く使ったり、甘草を含む漢方薬をいくつも重ねたりすると、低カリウム血症を伴う偽アルドステロン症が起こることがあります。むくみ、血圧の上昇、体重増加、手足のだるさ、筋力低下、足がつるなどの変化があれば、服用を続ける前に医師・薬剤師・登録販売者に相談しましょう。

また、他の漢方薬や生薬を一緒に使っている場合は、同じ生薬が重なっていないか確認しましょう。治療中の病気がある方、妊娠中・授乳中の方、高齢の方などは、自己判断で使い続けず、服用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談してください。症状が続く場合や、いつもと違う症状が現れた場合も相談しましょう。

主な注意ポイント:甘草

こんな症状に適しています

かぜの初期/寒気がある/頭痛がある/自然に汗が出る/体力がやや弱い

出典

傷寒論

成分・分量(一般用漢方製剤承認基準)

桂皮 3-4、芍薬 3-4、大棗 3-4、生姜 1-1.5(ヒネショウガを使 用する場合 3-4)、甘草 2

効能・効果(一般用漢方製剤承認基準)

体力虚弱で、汗が出るものの次の症状: かぜの初期

色・におい・味

色
淡褐色
におい
特異なにおい
味
辛くて甘い
📚 参考資料

本ページの解説は、公開されている学会・公的機関等の情報を参考に整理しています。医薬品の使用にあたっては、最新の添付文書等もご確認ください。