越婢加朮附湯

越婢加朮附湯えっぴかじゅつぶとう

🌿 この漢方を一言で言うと

越婢加朮附湯は、むくみ、関節のはれや痛み、筋肉痛、湿疹・皮膚炎、夜尿症などが気になるときに候補となる漢方です。

📖 解説

この処方を考える目安として、体力中等度以上で、冷えがあって、むくみがあり、のどが渇き、汗が出て、ときに尿量が減少するという体質・状態に、むくみ、関節のはれや痛み、筋肉痛、湿疹・皮膚炎などの症状が組み合わさっていることが挙げられます。
漢方では、同じ症状があっても、体力や体質、症状の組み合わせ、経過などによって適する方剤が変わります。そのため、病名や症状名だけで決めるのではなく、その人のからだ全体の状態を合わせて考えることが大切です。
特に「むくみ」「関節のはれや痛み」「筋肉痛」「湿疹・皮膚炎」など、いくつかの症状が重なっているかどうかを確認すると、この処方が自分の状態に近いか考えやすくなります。

🌱 この処方の特徴

一般用漢方製剤の承認基準では、「体力中等度以上で、冷えがあって、むくみがあり、のどが渇き、 汗が出て、ときに尿量が減少するものの次の諸症: むくみ、関節のはれや痛み、筋肉痛、湿疹・皮膚炎、夜尿症、 目のかゆみ・痛み」が効能・効果として示されています。

🧩 方剤構成からみた特徴

越婢加朮附湯は、麻黄、石膏、白朮、附子、生姜、甘草、大棗の生薬から構成されています。主な構成生薬を見ると、麻黄(発汗・鎮咳などを目的に用いられる)、石膏(清熱・消炎などを目的に用いられる)、白朮(健胃・強壮・利尿などを目的に用いられる)など、それぞれ異なる特徴を持つ生薬が組み合わされています。実際の使い分けでは、生薬単独の働きだけでなく、処方全体と体質・症状を合わせて考えることが大切です。

📖 古典での位置づけ

『金匱要略』に収載・由来する処方として位置づけられる。

🔎 現代の情報・エビデンス

日本東洋医学会のKCPG 2025の表では、「越婢加朮附湯」を処方名として扱った記載を確認できませんでした。これは有効性が否定されたことを意味するものではありません。研究や診療ガイドラインの対象となる病態、証、研究方法によって得られる情報は異なるため、特定の症状に対するエビデンスを確認する場合は、該当する診療ガイドラインや学術論文を個別に確認することが大切です。

⚠️ 使用するときに知っておきたいこと

漢方薬も医薬品です。用法・用量を守り、説明書に記載された使用上の注意を確認して使いましょう。医師の治療を受けている方、妊娠中・授乳中の方、高齢の方などは、服用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談することをおすすめします。症状が続く場合や、服用後に気になる変化が現れた場合は、自己判断で長く使い続けず相談しましょう。

主な注意ポイント:特定生薬の重点注意なし(一般的な使用上の注意を確認)

こんな症状に適しています

むくみ、関節のはれや痛み、筋肉痛、湿疹・皮膚炎、夜尿症、 目のかゆみ・痛み

出典

一般用漢方製剤製造販売承認基準

成分・分量(一般用漢方製剤承認基準)

麻黄 4-6、石膏 8-10、白朮 3-4(蒼朮も可)、加工ブシ 0.3-1、 生姜 1(ヒネショウガを使用する場合 3)、甘草 1.5-2、大棗 3-4

効能・効果(一般用漢方製剤承認基準)

体力中等度以上で、冷えがあって、むくみがあり、のどが渇き、 汗が出て、ときに尿量が減少するものの次の諸症: むくみ、関節のはれや痛み、筋肉痛、湿疹・皮膚炎、夜尿症、 目のかゆみ・痛み
📚 参考資料

本ページの解説は、公開されている学会・公的機関等の情報を参考に整理しています。医薬品の使用にあたっては、最新の添付文書等もご確認ください。