紫雲膏 501

紫雲膏しうんこう【501】

🌿 この漢方を一言で言うと

やけどや傷、ひび割れなどの皮膚のトラブルに外用する漢方の軟膏です。

📖 解説

乾燥や炎症を伴う皮膚の不調に用いられます。傷の深さや状態によっては医療機関での処置が必要です。
医療用では、火傷、痔核による疼痛、肛門裂傷という症状・状態に用いられています。
漢方では、同じ症状があっても、体力や体質、症状の組み合わせ、経過などによって適する方剤が変わります。そのため、病名や症状名だけで決めるのではなく、その人のからだ全体の状態を合わせて考えることが大切です。
特に「やけど」「ひび・あかぎれ」「傷・皮膚のただれ」「乾燥した皮膚」など、いくつかの症状が重なっているかどうかを確認すると、この処方が自分の状態に近いか考えやすくなります。

🌱 この処方の特徴

やけどや傷、ひび割れなどの皮膚のトラブルに外用する漢方の軟膏です。 体質や症状の組み合わせを踏まえて、処方全体として考えることが大切です。

🧩 方剤構成からみた特徴

紫雲膏は、紫根、当帰、黄蝋の生薬から構成されています。主な構成生薬を見ると、紫根(解熱・消炎・解毒などを目的に用いられる)、当帰(補血・調経などを目的に用いられる)など、それぞれ異なる特徴を持つ生薬が組み合わされています。実際の使い分けでは、生薬単独の働きだけでなく、処方全体と体質・症状を合わせて考えることが大切です。

📖 古典での位置づけ

出典として「華岡青洲家方」が記録されている処方です。古典では処方を症状や体質などと組み合わせて考える枠組みの中で用いられてきました。現代では、製品としての使用にあたっては、該当する承認・添付文書等の情報を確認することが大切です。

🔎 現代の情報・エビデンス

日本東洋医学会のKCPG 2025では、「紫雲膏」を処方名として扱った記載があります。対象として記載されている例には、接触皮膚炎 (副 作用)があります。ただし、推奨やエビデンスの強さは対象となる病態やガイドラインによって異なるため、「KCPGに記載がある」ことだけで、この処方がすべての症状に有効と判断することはできません。

⚠️ 使用するときに知っておきたいこと

漢方薬も医薬品です。用法・用量を守り、説明書に記載された使用上の注意を確認して使いましょう。医師の治療を受けている方、妊娠中・授乳中の方、高齢の方などは、服用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談することをおすすめします。症状が続く場合や、服用後に気になる変化が現れた場合は、自己判断で長く使い続けず相談しましょう。

主な注意ポイント:特定生薬の重点注意なし(一般的な使用上の注意を確認)

こんな症状に適しています

やけど/ひび・あかぎれ/傷・皮膚のただれ/乾燥した皮膚

出典

華岡青洲家方

成分・分量(一般用漢方製剤承認基準)

紫根 100-120、当帰 60-100、豚脂 20-30、黄蝋 300-400、ゴマ油 1,000

効能・効果(一般用漢方製剤承認基準)

ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、外傷、 火傷、痔核による疼痛、肛門裂傷、湿疹・皮膚炎

色・におい・味

色
赤紫色
におい
特異なにおい
味
記載なし
📚 参考資料

本ページの解説は、公開されている学会・公的機関等の情報を参考に整理しています。医薬品の使用にあたっては、最新の添付文書等もご確認ください。