当帰芍薬散 23

当帰芍薬散とうきしゃくやくさん【23】

🌿 この漢方を一言で言うと

冷えやすく疲れやすい、体力の弱い人で、めまいや頭重、むくみなどを伴うときに考えられる漢方です。

🧭 推奨される証

太陰病期・虚証(血虚・水滞)

📖 解説

当帰芍薬散は、体力が弱く、冷えやすく疲れやすい人で、めまい、頭重、肩こり、むくみなどが気になるときに考えられる漢方です。月経不順や月経困難、更年期の不調、産前産後の体調不良など、女性のさまざまな症状にも用いられます。

一般用漢方製剤の承認基準では、体力が弱く、冷え症や貧血の傾向があり、疲れやすい人の、冷え症、月経不順、月経困難、更年期障害、めまい、頭重、肩こり、むくみなどが対象となっています。

「むくみがあるから当帰芍薬散」という一つの症状だけではなく、冷えやすさ、疲れやすさ、体力の状態、めまいや頭重などが一緒にみられるかを考えることがポイントです。

🔎 この漢方を考えるポイント

  • 🌿 冷えやすい
  • 🌿 疲れやすい
  • 🌿 体力が弱い
  • 🌿 めまいがある
  • 🌿 頭が重い
  • 🌿 肩がこる
  • 🌿 むくみがある
  • 🌿 月経不順や月経困難がある
  • 🌿 貧血の傾向がある

🌱 この処方の特徴

冷えやすく疲れやすい、体力の弱い人で、めまいや頭重、むくみなどを伴うときに考えられる漢方です。 一般用漢方製剤の承認基準では、「体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに 下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴える ものの次の諸症: 月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは 流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・ 立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、 むくみ、しみ、耳鳴り」が効能・効果として示されています。

🧩 方剤構成からみた特徴

当帰芍薬散は、当帰、川芎、芍薬、茯苓、白朮、沢瀉の生薬から構成されています。主な構成生薬を見ると、当帰(補血・調経などを目的に用いられる)、川芎(活血・調経・鎮痛などを目的に用いられる)、芍薬(鎮痛・鎮痙などを目的に用いられる)など、それぞれ異なる特徴を持つ生薬が組み合わされています。実際の使い分けでは、生薬単独の働きだけでなく、処方全体と体質・症状を合わせて考えることが大切です。

📖 古典での位置づけ

出典として「金匱要略」が記録されている処方です。古典では処方を症状や体質などと組み合わせて考える枠組みの中で用いられてきました。現代では、製品としての使用にあたっては、該当する承認・添付文書等の情報を確認することが大切です。

🔎 現代の情報・エビデンス

日本東洋医学会のKCPG 2025では、「当帰芍薬散」を処方名として扱った記載があります。対象として記載されている例には、不眠症、更年期障害、感冒後嗅覚障害があります。記載の中にはエビデンスの強さ・推奨度が示されているものもあります(例:C: 弱い)。ただし、推奨やエビデンスの強さは対象となる病態やガイドラインによって異なるため、「KCPGに記載がある」ことだけで、この処方がすべての症状に有効と判断することはできません。

⚠️ 使用するときに知っておきたいこと

漢方薬も医薬品です。用法・用量を守り、説明書に記載された使用上の注意を確認して使いましょう。医師の治療を受けている方、妊娠中・授乳中の方、高齢の方などは、服用前に医師・薬剤師・登録販売者へ相談することをおすすめします。症状が続く場合や、服用後に気になる変化が現れた場合は、自己判断で長く使い続けず相談しましょう。

主な注意ポイント:特定生薬の重点注意なし(一般的な使用上の注意を確認)

こんな症状に適しています

冷え/むくみ/疲れやすい/月経不順

出典

金匱要略

成分・分量(一般用漢方製剤承認基準)

当帰 3-3.9、川芎 3、芍薬 4-16、茯苓 4-5、白朮 4-5(蒼朮も可)、 沢瀉 4-12

効能・効果(一般用漢方製剤承認基準)

体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに 下腹部痛、頭重、めまい、肩こり、耳鳴り、動悸などを訴える ものの次の諸症: 月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、産前産後あるいは 流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・ 立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、 むくみ、しみ、耳鳴り

色・におい・味

色
淡灰褐色
におい
特異なにおい
味
わずかに渋い
📚 参考資料

本ページの解説は、公開されている学会・公的機関等の情報を参考に整理しています。医薬品の使用にあたっては、最新の添付文書等もご確認ください。